「片腹痛い」という言葉があります。笑うべきところである、という苦笑の意味ですが、このときの「片腹」とは実際の体でいうどの部分なのでしょうか。
ルーツは源氏物語にあり、「このごろの御気色を見たてまつる上人、女房などは、かたはらいたしと聞きにけり」という記述からです。簡単に訳すると「このごろの帝のご様子を拝見している殿上人や女房などは、かたはらいたしと聞いていた」となります。
この「かたはらいたし」を漢字で書くと「傍ら痛し」となります。意味は「はらはらする」ということで、そばで見ていて心が痛む、気の毒に思うことを「傍ら痛し」と言いました。
「かたわら(傍ら)」は旧仮名遣いでは「かたはら」と書きました。これに間違った漢字である「片腹」があてられて今の意味になったようです。
